シェアハウス専門ポータルサイトのスタッフによる、シェア生活を楽しむための探検レポートブログ。東京、神奈川、千葉、埼玉、 そして全国各地のシェア賃貸住居をひたすら探検する専門ポータルサイトの隊員達。明日はあなたの物件へ・・・!?

それは同時に、人生の歩き方。


「地球の歩き方」

能動的な旅を楽しむガイドブックの先駆的存在と言えば、やはりコレ。マニアックな旅好きでなくとも、きっと一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。

そんな有名ロングセラーシリーズから名前をもらった、とてもユニークなシェアハウスが「歩き方ハウス」。

運営事業者でもあるオーナーさんは、「地球の歩き方」シリーズの創生期から編集に携わり、自らの足で取材を行なってきた筋金入りの旅人。旅の思い出や各国の品々が詰まった家のなかは、たくさんの文化が入り交じる密度の濃い空間に仕上がっています。

年代や国籍を超えてたくさんの人々と時間を共にしたいというオーナーさんは、国際・異業種交流会なども積極的に行う予定とか。

長く付き合っていける出会いは、きっと自分をひと回りもふた回りも成長させてくれるのだと思います。


学芸大学の、とあるバス通り(といってもあまり大きくはないですが)を一本入ったところにあるこの建物が今回のシェアハウス。

周囲は2階建程度の一軒家が立ち並び、とても穏やかな風景。オーナーさんを含め、長らくこの地に住んでいる人も多い地域です。

玄関はすりガラスのはまった引き戸。

夜、帰ってくるときには、ぼんやりと灯りが溢れていることでしょう。

玄関扉の手前に設置されたシェアハウスのサインは、その名の通り「歩く」をモチーフにデザインされたもの。

個人的には「方」を担当している人がお気に入りです。

引き戸の真ん中に設けられた鍵。

この出っ張り具合がなんともキュート。

「ガチャリ」ではなく「ガラガラ」という音とともに目の前に現れるのは、ハシゴのような階段。

ワクワクした気持ちが沸き上がってきます。

玄関に足を踏み入れた瞬間に、ふわりと包み込まれるような暖かさと安心感が広がります。

どことなく懐かしさを感じる玄関まわり。

木製の靴箱は、しっかりとした存在感を出しつつも、昭和家屋らしい空間に上手く馴染んでいます。

部屋の数を考えると、使えるのはひとり2段程度というところでしょうか。入りきらない靴は各部屋で管理です。

郵便物は、外のポストに届いたものを気付いた人がトレイに移動するスタイル。

ラフに見えるこのスタイルですが、この程度の人数なら、意外やなんとなく上手くいってしまうもの。おそらく、この「なんとなく」が通じる人たちが集まってくるのではないかなと思ったり。

廊下の壁は各国のマップや写真でいっぱい。

トラベラーズノートのウォール版とでもいうのでしょうか。一種のアルバムのような感覚です。

写真はオーナーさんが撮影したもの。きっと、思い出話もたくさん聞けるはず。


では、右手のリビングを見ていきます。

すりガラスを通してやわらかい光が入る入り口。

どことなく懐かしい木の手触りと、独特の暖かさのある空間。

たくさんのモノがあっても、どれもずっとここにあるような自然な佇まい。

例えるなら、蚤の市に来たような気分。ひとつとして同じものの無い場所で、自分のお気に入りを見つけだす楽しさに似ている気がします。

テキスタイルも様々な表情を見せます。

ソファにエスニックなクッションが置かれていると思えば、天井からは繊細なレースカーテンが掛けられていたり。どれも甘すぎず辛すぎず、丁度良い塩梅。男性も女性も、違和感なく過ごせると思います。

窓際のソファスペースは、時間がゆっくり流れるくつろぎの場所。

冬は毛布にくるまってマグカップを片手に。夏は窓を全開にして、麦茶のグラスに入れた氷をカラカラ鳴らしながら…と、そんな光景がふと、思い浮かびます。

ソファの傍らに置かれているのは、一見テーブルですが…

正体はなんと、アフリカの太鼓なのだとか。

木の足が一生懸命上部を支えているような、愛嬌のあるキャラクター性も抜群。

他にも事業者さんが数々の旅で見つけてきたものや、旅に持ちだして同じ時間を過ごしたもの達が。

例えば蛇腹式のカメラは、数十年前は実際に使用していたとか。

見るからに年季の入った姿は、当時の使い込みようと、それから流れた年月の長さを物語るような。

更に、こちらは手作り(!)のカメラ。

なぜか枠がマス(枡)でできたこのカメラ。

なんでも昔、国によっては持ち込めるカメラの台数に制限があったのだそう。しかし、取材先でカメラが壊れてしまったら一大事。ということで、マスとレンズにそれぞれ解体できる仕掛けにして、持ち込んだのだそうです。いやはや、凄い。

オリジナルの人気シリーズ、やはり秀逸なエピソードにはこと欠きません。

地球を歩くのも、当然ながら簡単ではないのです。


天高のある開放的なダイニングは、空間の中心に位置しています。

6〜7人が腰掛けられる大きな天板のテーブルは、作り付けのもの。

柱や筋交いを支えに、設計士さんが作ってくれたのだそう。細長いテーブルですが、"食卓を囲む"という言葉がよく似合います。先日もさっそく、おでんパーティーをやってみたのだとか。


キッチンはダイニングの隣に。

全体的に元々の材や設備が極力残されていますが、キッチンは使いやすいよう総入れ替えしたのだそうです。

ただ、窓のデザインのせいか、古き良き"お勝手"のイメージは色濃く残っています。

なんだか自然と料理が美味しくなりそう。

キッチン家電もレンジ、トースター、コーヒーメーカー、ケトル、炊飯器とひと通りのものは揃っています。

キッチン自体の作業スペースはコンパクト。でも、すぐ隣のダイニングテーブルを作業台と考えれば大きく自由度が高まります。

各部屋ごとの収納はキッチン家電の下に。ひとり1段分使えます。

奥行きもしっかりめですし、食材・調味料・個人用の食器を入れても大丈夫そうです。


階段部分に入った筋交いは、シェアハウスとして改装したときに耐震補強用に入れたものだそう。

さりげなく、目線を上へと持っていく効果もありますね。

実用面では、もっぱら階段の手すりとして活躍中だとか。


筋交いの裏をまわり、廊下を挟んだ先は水まわりゾーン。

シャワールームは全くおもむきの違う2室が並びます。

キッチン側にあるシャワールーム。

ココは元々お風呂場だったそうですが、古くなっていた浴槽は取り外してしまったとか。

窓からの採光が良く、気持ち良い空間です。

スペース全体で施錠し、内部は脱衣スペースとシャワースペースをシャワーカーテンで区切る簡易的な仕切り。

シャワー中に間違ってカーテンを開けてしまったりすると、脱いだ洋服が悲惨なことになりますので十分にご注意を。

隣は今回新設されたシャワールーム。

脱衣室のタイルフローリングが素敵です。

シャワールーム自体はシンプルなタイプのもの。

過度な心配は必要ないと思いますが、一応全面木製ということもあり、換気はこまめにするのが長く心地よく使える秘訣になりそうな予感がします。


シャワールームの先はランドリー、洗面台、トイレと続きます。

突き当りの扉の先が気になるところですが、まずは手前から見ていきます。

ドラム式の洗濯機は乾燥機能付きのタイプ。

これから梅雨の時期はとても重宝する乾燥コース。経験上、洗濯機が回される頻度もグッと上がります。乾燥し終わった洗濯物を入れっぱなしにはしないよう、お互いに気をつけたいものです。

洗濯機の向かいには洗剤などを置いておけるよう、棚も設置されています。


洗濯機の裏手は、廊下より1段上がったトイレ。

設備は普通なのですが、いざ現地で見ると、どことなく違和感を感じます。

聞けば、元々は専有部の収納部分だったのだそう。故に奥側の棚も既存の本棚。ちょっと変わり種です。


では、先程から気になっていた廊下の先へ。

扉から外に出てみると、そこは屋根付きのデッキテラス。

実は隣はオーナーさんの自宅兼職場。

普段から行き来ができるわけではありませんが、オーナーさん宅とシェアハウスの間の空間になっているのです。

暖かい時期にはちょっとお茶を飲みに出てみたり、ゴロンと横になって昼寝をしてみたり、なにかと使えそうです。路地の奥まった立地で、人目を気にしなくて良いのもまたグッドポイントです。


では、まず1階の専有部を見ていきます。

シンプルなドアノブをひとひねり。

和のテイストが残る、101号室。

以前の床の間と押し入れ部分を抜き、枠組みだけ残った面白い間取りです。

各部屋に置かれた家具には、元々この家に残っていたものと新しく追加されたものがあるそう。

ただ、どちらもすっかりその場に馴染んでいて、もう長らくそこにあるようです。ちなみに、このタンスは新しく追加したもの。

101号室はランドリーの隣。

乾燥機が夜通し回っている場合は、音が気になる人もいると思います。このあたりは個人差がありますし、現地で確認を。場合によっては事業者さんと相談して、適度な規約づくりもできるはず。

そして、もし音が気にならないのであれば、シモンズのベッド・マットが快適な眠りをサポートしてくれるはず。

なんと言っても、キャッチコピーは「人生を変えるベッド・マットレス」ですから。


続いて、元々は101号室とつながっていた102号室。

作り付け収納とクローゼットが設置され、収納力はまずまずといったところでしょうか。

いろいろ家具を持ち込むというよりは、このシンプルさを生かしてすっきりと過ごすのが良さそうです。

作り付けの収納棚は、前の住人さんが、紙を保管していた棚のよう。

特徴的な棚板ですが、「しまうものが無い!」と思うことなかれ。ちゃんと棚板は外せるようになっています。ご安心を。

ま、男性はこのままタタミのシャツなんかを並べると素敵かもしれません。

衣掛(現代のハンガーラック)の模様、粋です。


では、踏み板をキュッと踏みしめつつ、2階へと階段を上ります。

2階はかつて、下宿として貸されていた部分だったのだそう。

なので間取りの変更はあまり大きく行わず、そのままのものを生かした作りになっています。

階段の目の前のスペースはちょっとした憩いの場。

井戸端会議のようなシーンが生まれることを想定し、本棚とチェア、小さなテーブルが置かれています。たまには部屋でなく、ココで気になる本をパラパラとめくるのも、話のタネが生まれて良いかも。

気になる本と言えば、コチラ。

2013年で創刊86年になるという、日本初の保育絵本「キンダーブック」。この版は、マッカーサーがまだ日本にいた頃のものなのだとか(!)。実はこんな貴重な本を日常的に手に取れる、稀有な本棚です。


2階の入居者さん用の洗面台は窓の前。鏡は側面の壁に設置されています。

パッと目を覚ましたい、朝の始まりにはもってこいの空間です。

蛇口とシンクのセットは2つありますし、朝の時間帯もほぼスムーズに使えるはず。

蛇口がこれまたシックで素敵デザインなのです。


洗面台の隣にはトイレが。

トーンの問題なのか、サイズ感の問題なのか、なんだか落ち着いてしまう空間です。でも、長居し過ぎないようにご注意を。


専有部のドアには小さな南京錠が付いています。

ただし、これは下宿の頃の名残だそうで、現在はドアノブの方についた鍵を使うとのこと。かわいいんですけどね、南京錠。

ドアをガチャリ、の前にふと上を見上げると、年季の入った電気メーターがタコのように壁にペタリ。

こちらも下宿時代の名残だそうで、動きません。

往時の雰囲気だけを今に伝える、リスペクトの逸品。


格子のガラス窓が上品な204号室。

2階の専有部は1階に比べ、少しゆったりとした広さです。

作り付けの収納もありますし、元々持っている家具や荷物が多い人にオススメ。

部屋の角に置かれた大きめのデスクは、オーナーさんが小学生の頃に使っていたものなのだそう。

使い込まれて手に馴染む感覚と小さな傷、うっすらと残る落書きに、胸がきゅんとします。物を大切に使うことは、当たり前だけど大事だなぁと思わず再確認。

今ではあまり見なくなった、模様の入ったすりガラス。

長年人が住んでいなかったこともあり、一部のガラスは割れてしまっていたのだとか。同じガラスを探したものの、やはり現在では作られておらず、泣く泣く違うもので代用しているのだそうです。いや、その心意気で充分です。

そのガラス戸からはベランダに出られます。

奥行きはしっかりめ。日当たりも良いですし、布団や洗濯物を干すのにはジャストサイズです。


205室は元々洋室だった部屋です。

どの部屋も天井は高め。元々階高のある建物だったそうで、面積よりも広く感じます。

2面の大きな窓で、採光はバッチリ。

珍しい赤茶色に塗装された壁が、すこし大人っぽい雰囲気を醸し出しています。

作り付けの収納はかわいらしいサイズ感。

ワンピースやロングコートでなければ、洋服を掛けることもできます。

窓の鍵はネジ式の捻り錠。

個人的にはたまらない、ひと癖あるこの細工。


駅からは徒歩12分ほど。適度な運動にはなりますが、自転車もレンタルできるそうです。

シンプルなデザインが人気のtokyo bikeは、乗り心地抜群とオーナーさんもイチオシです。


歩き方ハウス」の最寄り駅は東急東横線学芸大学駅

渋谷までは約10分、横浜までは25分と従来の東横線の駅に加え、副都心線との直通運転により新宿三丁目・池袋方面へのアクセスもスムーズに。

駅を中心に左右に商店街が広がり、帰り道に買い物はほとんど済んでしまうはず。庶民的な見た目とは裏腹に、意外と深夜までやっているお店が多いのもポイント。

商店街は駅の周辺だけではありません。

5分ほど歩けば日々の買い物に重宝する平和通り商店街、自転車を5分走らせればアーケードで有名な武蔵小山商店街も行動圏内。家から出発するのなら、駅よりもこちらの2つが利便性が良さそうです。

1本表通りに出れば、バス停もすぐ近くにあります。

渋谷駅から出ているバスに乗ると20分ほど。雨の日や荷物が多い時に便利です。

2008年に時代に先駆けてリノベーションされ話題を呼んだデザインホテル「CLASKA」も、毎日目にする距離にあります。

これだけ近くにあると宿泊とはいかないかもしれませんが、1階のカフェや2階のショップでのんびりする休日も良いかもしれません。


運営しているのは「有限会社シーピーシー」さんです。

冒頭でもお伝えした通り、「地球の歩き方」創生期から編集に携わっている制作会社さんです。オーナーでもあるご夫婦が隣の自宅兼職場に住み、管理を行います。

アフリカやアジアを中心に各国を旅している旦那さん。淡々とお話しているなかでも「エチオピアに行ったら革命が起きてね…」と、スケールの違う数々のエピソードが飛び出し、グイグイと話に引きこまれてしまう魅力があります。

その場その場で若い旅人たちと仲良くなり、日本に帰っても交流を続けているのだそう。

今回設計を担当した設計士さんも、旅の途中、中国で偶然出会った長年のお知り合いとのこと。縁とはどこで出会うか、わからないものですね。

そういった経歴もあり、元々はゲストハウス(安宿)の運営を考えていたのだそうです。ゲストハウスを色々と調べていくうち、シェアハウスという形態を見つけ運営に至ったのだとか。

海外の人たちを含め、たくさんの人たちと積極的に交流を図って行きたいという想いも強く、リビングでは国際交流会やそれぞれの知人を招く親睦会も頻繁に開催して行きたいとのこと。

若い人たちはもっと海外に目を向けて欲しい、と事業者さんは言います。若いうちにいろんなものを見て、体験して、吸収する。自分自身も海外へ行ってみて、考え方が180度変わったのだそうです。決してただの海外志向ではなく、自分の世界を広げるためのアドバイスなのだろうと思います。

「今まで行った中で、一番好きな国はどこですか?」という質問をしてみると、考える間もなく返ってきた答えには説得力がギュッと詰まっていました。

「そりゃ日本が一番だよ」

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一歩を踏み出すのは勇気がいるもの。

でも、二歩目が出れば歩いていけるんです。きっと。

(テルヤ)

古き良き時代、昭和期の東京の面影を強く残す民家を用いたシェアハウス。伝統的様式を保った家具や多国籍の小物を共有スペース、個室に配置。レトロ異文化空間を演出します。国際交流、異業種交流会などを企画していますので、外国人との共同生活を楽しみたい日本人や...

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