はじめてシェアハウスに住む人が知っておきたい10のこと<後編>|ひつじ不動産

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はじめてシェアハウスに住む人が知っておきたい10のこと<後編>

シェアハウス専門ポータルサイトのスタッフによる、シェア生活を楽しむための探検レポートブログ。東京、神奈川、千葉、埼玉、 そして全国各地のシェア賃貸住居をひたすら探検する専門ポータルサイトの隊員達。明日はあなたの物件へ・・・!?

はじめてシェアハウスでの生活をスタート…する前に。後編です。


いよいよ2月ということで、毎年恒例の引越シーズンも、いよいよ本格化する時期になってきました。シェアハウスも一般の住宅と同じく多くの人が移動する時期。人気物件の空室情報が日々、舞い込んできます。

気になる物件との出会いは逃すべからず。

出物も多いですが、埋まるのも早いのがこの時期です。

さて、<前編>ではたくさんあるシェアハウスの中から、自分に合ったものの選び方について触れてきました。今回はより生活に目を向けて、「10のこと<後編>」をお送りします。実際に生活を始めてみないとわかりづらいところ、不便なところ。さらにシェアハウスは他の入居者も同じ建物の中で暮らすということで、入居してびっくり、ということもあり得ます。

スタートしてから「思っていたのと違った!」なんてことになるのは、とても残念なものです。より快適な毎日を手に入れるためにも、入居先を選ぶときはくれぐれも慎重に。しっかりした心構えを持って物件選びと入居の準備をしておけば、きっと素敵な暮らしに出会えるはずです。

それでは、そんな素敵な出会いに向けて<後編>を見ていきたいと思います。


その6、部屋選び

素敵なシェアハウスに出会ったら、次は部屋選び。部屋の内部ももちろん気になりますが、まずチェックすべきは部屋の場所です。初めての人は見落としがちですが、ここは大事。

私の部屋は一部がリビングに面していて、かつシャワールームの隣にあります。リビングは人がもっとも集まりやすい場所ですし、シャワールームも毎日何回も使用される場所。これは、人によってはなかなかハードな位置です。特に音に敏感な方や、オープンな社交性に自信の無い方には、おすすめしかねます。

音について気になる方は、実際に内覧時にドアを閉めてみて、どれくらい音が聞こえるかチェックしてみるのが良いかもしれません。

人が集まるにぎやかな内覧会などは、音については丁度よいチェックのチャンス。他の人がいないときを見計らってドアを閉めてみてください。ささっと。

もちろん、隣の部屋で掃除機をガンガン掛けていても眠っていられる(私のような)人は、経験上まったく問題ないと思いますので、心配ありません。シェアハウスでは、部屋との相性も大事というわけですね。

このあたり、入居者同士で配慮しあうことも大切だと思います。風邪を引いている人や明日が早い人がいる日は夜中は静かにするなど、優しさと思いやりも忘れずに。


その7、共用備品

よく耳にする質問としては、「引越しの時に用意した方がいいものはなんですか?」というもの。こちら、ずばりお答えすると「物件によって違います」。

備品に関しては、物件によって用意されているものや量が違います。共用部では食器や家電などが特に気になるところかと。

食器や調理器具は最低限の量が用意されている場合がほとんどですが、さらにそこに入居者が持ち込んだものが少しずつ増えていく、という場合もあります。

元々ひとり暮らしをしている人なら、お皿のいくつかは持っているはず。1人1人のものが寄せ集まり、はじめガラガラだった食器棚がやがて賑やかになっていくこともしばしば(この辺り、共用部の収納の使い方は物件ごとの規約に準じて下さい)。

ただし、基本的に共用の食器棚に入れたものは、共用と認識されても仕方ないと思いましょう。

他の人には使われたくない思い入れのあるものなどは、自室内や個人のスペースに置いておくのが良さそうです。

続いて家電についてですが、こちらも用意されているものは物件によってまちまち。

冷蔵庫はほとんどのシェアハウスに設置されていますが、電子レンジや炊飯器は置かれていない場合も。そういうシェアハウスでは、それぞれ別々に私物を持ち込んだり、ひとり暮らしをしていた方が共用部に提供してくれたりしている場合が多いです。

とは言え後者の場合、後で故障した時などに困ってしまうのも事実。それに、とある羊社のスタッフが住んでいるシェアハウスではこんなことも。

とある入居者さんの私物の電子レンジをみんなで使っていたところ、その持ち主が退去してしまい、冷凍された大量のお肉がどうにも出来ずなかなかの騒ぎになったんだとか。

運営側で設置してしまう場合が多いのは、長い目で見てこういった様々な事情を見越してという部分もあります。とは言え、そんなハプニングをシェアハウスの楽しみと取るのも、ひとつの味わい方。入居者の多くが多少の不便を笑って許せるなら、何もかもがスムーズでなくても良いじゃない、なんてゆるーい考え方もなくはありません。

ちなみに炊飯器については、シェアハウスの多くでは、毎日全員がお米を炊いているわけでもありません。

各自が1つの炊飯器で多めに炊いて、冷凍しておくのが割と多く見られるやり方でしょうか。これは、ひとり暮らしでもやっている人は多いと思います。

ちなみに入居人数が少なめの我が家では、重くて場所をとるお米はみんなで買って、ご飯もまとめて炊いてしまいます。気の合う顔触れ同士なら、普通のひとり暮らしではできない、こんなやり方もお互い楽ちんで良いものです。


その8、各種収納

シェアハウスを綺麗に保つ秘訣、それは掃除より収納なのでは?と思うほど、収納はとても重要なポイント。入居開始後、最初にトラブルになりやすいのは靴箱です。

靴の量は人それぞれ違う上、スペースがかさばるのがネック。部屋ごとにスペースが明確に振り分けられている場合は、自分のスペースに入りきらなければ基本的に部屋で保管ということになります。

振り分けられていない場合は、入居者同士でしっかりと話し合いが必要。

あまりキチキチするのは、やめようよ!なんて言いたくなるのは分かります。でも、それでは上手くいかないことが多いのも現実ということは知っておいて欲しいもの。

我が家では男性陣が「女の子は靴が多いから」と、女性陣にスペースを多く譲ってくれました。が、ほとんどのシェアハウスでそんなことはなく、均等に割っているはず。決められたルールはきっちりと守るのがトラブルを避ける最大のポイントです。

やや乱れやすい玄関まわり。ひとりひとりのマナーと気遣いで、快適な生活を保ちたいですね。

こんな風に、すっきりした玄関まわりをキープしたいものです。

他に重要な収納は、日々使用する水まわり。例えばランドリー、我が家のように6人暮らしで、それぞれ洗剤を用意するとこうなるわけです。

ボトルだけでなかなかの量。ということは、海外の特大サイズの洗剤なんかが6個あったら大変な状態です。お風呂も同様。ボトルがずらりと並ぶのを想像してみてください。うーん。

共用部に収納スペースがない場合、自然と部屋管理ということになります。ランドリーまわりやバスグッズなど、決まった場所で頻繁につかうものは近くに置いておきたい人も多いはず。

実際に初めての入居から数日間、私も部屋からバスグッズ一式を持って廊下をウロウロと移動していましたが、慣れるまでは正直面倒‥いや、慣れてからだってやっぱり面倒です。

こういった辺りは、最近の研究熱心な事業者さんなら設計段階でかなり細かく生活に必要な収納設備を研究している場合も多いもの。

どこに、どんな収納が必要なのか、生活動線と併せてじっくり考えてチェックしてみましょう。共用部の要所要所にまったく収納が設置されていないような場合は、多少の不便を覚悟する必要があるかもしれません。

さて、ちょっぴり収納から脱線しますが、ついでにお風呂の話。シャワールームだけで良いのか、それとも、やっぱりバスタブはどうしても欲しいのか。この辺り、自分のライフスタイルとよく相談して慎重に判断してみると良いと思います。

ちなみにお風呂のお湯は、女性同士なら仲の良い他の入居者と上手に使い回したり、なんてこともよく行われています。お互い気にならなければ、準備も掃除も負担が軽くなって、お薦めです。

ところで、実は普通のひとり暮らしよりも遙かにしっかりしたお風呂設備が用意されている場合も多いシェアハウス。探せばビックリするようなバスルームを備えた物件もあります。

お風呂大好き!な人は目を皿のようにして、ココとかココとかココとかココとかココのような物件を探してみるのも良いかもしれません。探せば、他にもいろいろありますよ。


その9、掃除

1人暮らしなら、気が向いたときに出来る掃除。シェアハウスでも個々の部屋は各自お任せですが、共用部を綺麗に保つとなると、なかなかそうはいきません。

共用部の清掃は、一定頻度で運営事業者さん側で清掃に入る場合が多いですが、一定数、入居者さんの当番制で維持していくスタイルの場合もあります。

当番制の場合は、掃除担当が書かれたルーレットを作ったり、ホワイトボードだったり、カレンダーだったりとバリエーションは様々ですが、我が家はSNSのコミュニティで当番を管理しています。

2週間ごとに担当場所が変わり、お知らせメールが自動で全員に届く妙にハイテクなシステム。生活リズムも人によって少しずつ違うため、ゴミ出し以外は決められた期間中どのタイミングで行っても良いという、少しゆるめの決まりです。

いずれにしても、シェアハウスの暮らしで面白くもあり、難しくもあるのが感覚の違い。

部屋の綺麗さひとつとっても、感じ方は人それぞれです。定期的な清掃の決めごとがどうであれ、自分が汚した場所は、その場でできるだけ自分で綺麗にする。

そんなマナーを、できるだけ心掛けたいものです。


その10、生活の仕方

さて、10のこともラスト1つ。ということで、凄くふんわりとしたテーマ、生活の仕方についてです。

入居前はどんな人がいるのかも雰囲気もわからず、不安になるかもしれません。でも、あまり構えなくても良いもの。

「シェア」という言葉が強すぎて、家にいる間中誰かと一緒にいる、と思ってしまう方もいると思いますが、基本的には一人暮らしの人が集まっている住み方だと考えて頂ければ。

もちろん朝一緒に家を出たり、リビングでTVを見たりするようなこともよくあるものです。でも、あくまで「タイミングが合えば」ということ。プライベートの時間を大切にしたいときは、部屋にこもっていたって大丈夫です。

我が家の場合、平日はかなりバラバラに生活していて、夜遅くに帰ってくる私は誰にも会わないことも。お酒を飲む人が少ないからか、夜な夜な語り明かすということもなく、毎晩元気いっぱいのシェアハウスに比べると大人しい方かもしれません。週末も、海へ山へ(そして仕事へ)と。各自出掛けていることがほとんど。それぞれマイペースに暮らしています。

ただ、1~2ヶ月に1回、全員で予定を合わせ、ホームパーティーをしています。

もちろん人それぞれですが、このぐらいの頻度が、個人的には無理せず自分の時間も楽しめて、丁度良い気がしていたり。傾向としては、やはり入居人数が多い物件の方が割とイベントの頻度も多いような気がします。

先日お邪魔した大型のシェアハウスでも、コミュニケーションボードに大きく書かれた「手巻き寿司大会やります」の文字を目にしました。人数が多く全員予定を合わせることは難しいものの、参加率はなかなか良いんだとか。

もちろん全員が自宅で集まったり、一緒に外でご飯を食べた後、同じ家に帰ったりする瞬間も、シェアハウスの醍醐味でもあります。

駅前解散ならぬリビング解散。「じゃ、おやすみ~」と部屋に戻っていくシチュエーションは、やっぱりちょっと「いい」感じなのです。


さて、これでも触り程度ですが、初めてシェアハウス探しをする時にすこしでもお役に立てば良いなと思います。

ひつじ不動産にもたくさん書いてありますが、シェアハウスの場合、家賃や場所や設備だけで入居先を選ぶのはお薦めできません。どの物件もつねに変わり続ける「なまもの」のようで、おまけにどれひとつとして同じものはありません。細かなルール1つとっても、そこに集まる人達のタイプをとっても、本当に様々。

1件1件それぞれの良さや特徴があって、それぞれのシェアハウスに合う人がいるのだと思います。そうやってバリエーションの多さがそのまま懐の深さになってきていることも、やはり魅力的な住み方の選択肢になりえている理由ではないでしょうか。

今年あたりは多くの人が引越しを考えるとき、選択肢の中にシェアハウスが入っていたら嬉しいなぁと考えつつ、あいかわらず、ひつじ不動産のスタッフは全国各地のたくさんの物件を地道に駆け回るのでした。

続きは、みなさんの“はじめてのシェアハウス”体験でどうぞ!

(テルヤ)

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