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ワンルームに足りなかったモノ。


考えてみれば、家族のモノから個人のモノへと憧れと共に時代が流れていたのかも知れません。

自分専用の部屋、小さけれどキッチンがある、3点ユニットだけどフロもトイレも自分専用。ワンルームでの一人暮らしは、初めて手に入れる”自分だけが気兼ねなく使える自由な空間”の象徴でした。これこそがワンルームが人気を博した理由だったのではないかと思います。

ただ、意外かと思いますがワンルームマンションが一世を風靡したのは、実は世界の中で日本だけなのだそうです。

流通する情報量が多くなるにつれ、駅近、築浅、広さ・・と物件を選ぶバロメーターが数字で支配されるようになり、大量供給の中で数字で負けて淘汰されていく物件も多いと聞きます。家選びの基準や評価は数字で全てを表現できるのでしょうか。数字には出てこない価値ある住まいもあると思うのです。

これらの事実の中には、今まで気づかれることのなかった矛盾が潜んでいるのかも知れません。

今回紹介するのは「コーポ イチハラ」。今回の改装後すぐに満室となった物件ですが、もともと6割がた空室だったという競争に勝てたとは言えない典型的な間取りのワンルームマンションでした。

多くの方に選ばれる改装がどのようなモノだったのか、じっくり考えてみようと思います。


こちらがコーポイチハラの外観。一見、どこにでもあるようなワンルーム・マンションです。

空室率が高かったとは言え、既にお住まいの方が生活しながらという難しい環境の中で改修工事が行われたそうです。

エントランスはマンション全体の顔と言うことで、しっかりとした表情。

今回の改装の際に、明るい雰囲気へとイメージチェンジしたのだそうです。

ガラスドアを開けると左手に、部屋ごとの郵便ポストとオートロック機能付きのインターホンがあります。

そして、正面には自動のスライドドア。この先は解錠しないと立ち入れないようになっています。

ライティングもひと工夫。外から一直線に続く間接照明はスタイリッシュです。

ドア脇には防犯カメラも付いています。


エントランスホールを抜けると、共用の廊下に出ます。

エントランス周辺の壁面は白く塗られていますが、廊下は元のままで改装前の面影が残っています。

廊下に入るなり印象がかわることで多少の驚きがありますが、以前よりお住まいの入居者さんは、きっとより驚いていることでしょう。

ここから右に曲がるとすぐに、コーポイチハラのキーワードとなる”LDK”があります。


ガラスのドアなので、チラリと中を覗くことが出来ます。

LDKへの扉は鍵付き。入る為の鍵は契約時に受け取ります。

扉をあけて中に入ると、左手にキッチン、奥にリビング・ダイニングが待ち構えています。

キッチン周りも気になるのですが、まずはメインのリビング・ダイニングから見てみます。

大きな窓がふたつ。入り込んだ光は足元まで届いています。

元はワンルームだった2室を繋げたのだそうで、窓の形や梁に改装前の面影が。

キッチンや丸テーブルが置かれたダイニングは靴のままですが、フローリングが敷かれたリビングは靴を脱いで利用くださいとのこと。

普段の使い勝手を考えると、各自で館内利用のサンダルを用意したほうが良いかも。足元を見ると1段ステップがあるので、心構えも少し変わりそうです。

リビングは古材風のフローリングが特徴的。ナチュラル系のローテーブルを囲む白いソファがやらかい印象です。

聞けば、数人の来客があった際に、自分の部屋の延長上で使えるよう設計されているそう。スタイリッシュですが、ツヤツヤとした新品の感じではなく、ほどよく肌になじむ雰囲気に仕上がっています。

共用のTVもありますが、個人的には車座になってカルタでもしてもらいたい気分です。

写真ではつるりとした空間に見えますが、実はそうではありません。

上を見ると天井は限界まで抜かれコンクリートの躯体が見えています。

高さを感じると共に、鉄筋や配管が織りなす模様もまた、見慣れない感じで新鮮です。

全体的にシンプルですが、角度を変えて見るとカフェテーブル側には鮮やかな空色の壁。

雰囲気を出すよう少しだけムラになっている部分もあるので、手作業で塗られたのだと思います。

プラスされたLDKがあることで、急な来客時もスマートな対応ができそう。ワンルームだとベッドルームに来客を通すという風にも考えられますから、気兼ねなくお客様を迎えられるのは嬉しいことです。

カラフルな脚のチェアは、小学校にありそうなカタチ。ペンダントライトの降ろし方にも、センスがキラリ。

シェードはやさしめの曲線です。

空間の隙間を上手く活用した、インテリアシールもポイント高し。実際シルエットだけなのですが、グリーンがあるかのような爽やかさを感じられます。

それぞれが、堅実な審美眼によって選ばれたのでしょう。インテリアは独特の間合いを保っています。


続いてはキッチンを見てみます。

リビング側からキッチンを見ると、しっかりとした壁が立っていてスッキリとゾーニングされています。

ステンレス製のキッチンは、機能性を求めた印象。

シンクは両端に2つあり、その真ん中に1機、IHコンロが設置されています。

ワンルームの小さなキッチンはたしかに便利ではあります。ですが、使い勝手の悪さから料理を心から楽しめるかと言われると、なかなか首を縦には振れません。

一目瞭然。各専有部内でこの設備は無理だろうなぁ。

サイズが大きめのタイルが張られ全体にシンプルなので、メンテナンス性も良さそう。タイルの上部に照明が付いているので作業中も手暗がりになりません。

キッチン対面には、電子レンジや炊飯器、鍋類などを置くことのできる棚が用意されています。

レンジの上の吊り戸棚は、食器類が収納されています。

空色の壁面にある棚は、部屋ごとに食材などを置く事ができる収納です。

メインのキッチンとして使いたい方には、嬉しい配慮かと。

ホワイトボードは運営事業者さんの連絡用に使われていましたが、今後は入居者さんのコミュニケーション・ツールとして活躍しそうな予感。

大変便利なLDKですが、注意点として23時でブレーカーが落ちます。夜通しの利用は出来ませんのでご了承を。

逆に、大胆にもルールがしっかり決まっているからこそ、あきらめがついて使いやすいのではないでしょうか。夜騒がしいという心配がない分、生活の上でもプラスかと。


では、共用の廊下を通って専有部へ向かいます。

廊下は基本的に以前のままです。

専有部は向い合って配置されています。少しドアの感覚が狭いと感じてしまうのですが、中はワンルームと考えればそれほど気になる点ではないかと。

各専有部のドア前には、インターホンが設置されています。

覗き穴のデザインは、ひと昔前のモノ。

家具付きの専有部と家具なしの専有部があります。

家具付きの専有部は、京都女子大学の建築学科の学生さんに実際にデザイン案を出してもらって、自分でも住みたいと思える専有部を作ったのだそうです。原状回復に掛かるコストから改修費用を算出して、予算内でアイデアを出し合うという素敵な環境で作業されたそうな。

それではアイデアの詰まった部屋たちを見ていくこととします。


まずは305号室。ちなみに、基本的な間取りはフロアで共通です。

扉を開けると水まわり設備があるのですが、ひとまずスルー。長く過ごす居間から見てみます。

漆喰の塗られた壁に、焼きレンガがアクセントになっています。

オイルステインで塗られたような床に、アンティークなベンチ。

長押にも、風合いのある塗装が施されています。

表面に貼り付けているだけなので、機能は変わらず洋服などを掛けられます。

ロスからシカゴまで続くルート66。個人的な話ですが10年ほど前にバイクで走りに行ったことを思い出します。

心に刻まれたと感じていたエピソードは大体忘れてしまいましたが、当時の日焼けが原因の色素沈着だけが体の節々に残っています。

このような形で作品を残せる建築学科の学生さんが羨ましく思えたり。

棚には紙粘土で作ったと思しきアニマル。クマかブタかイヌかで、ひつじ社内では大論争が起こりました。

あぁネコにも見えてきました。ひつじではないことだけは確かです。

収納の取っ手は外側の輪を持ち上げて、引くタイプ。

奥行きもありますし、洋服も掛けられます。

棚上には使わない靴や、出番の少ないバッグなどを置くのかなと。

玄関側にあるキッチンは、小さめのシンクと1口のガスコンロ。

水まわりには特に大きな変更はなく、設備的には普通のワンルームのスペック。

料理も工夫次第で作れますが、どうせなら1Fのキッチンを使いたいと感じるかと。

キッチンの向かいにはバスルームがあります。

洗面台も付いていますが、ミニ・キッチンを洗面台代わりに使用して、キッチン機能を切り離して考えて、1Fに依存するのもアリかと。

トイレは収納の裏側です。

こちらも普通のトイレです。

洗濯機置き場は玄関とミニ・キッチンの間。

洗濯機は入居者さんが用意します。

ベランダでは物干しができるよう金具が付いています。


続いては、306号室。

間取りは305号室の反転タイプです。

入って右手前から洗濯機置き場、キッチン、左手前から靴箱、バスルーム、トイレです。

靴を脱いで奥へ進むと、一面がエメラルドグリーンの壁。

ちょっとした天蓋付きです。

シェルフの間に板を渡して、デスクとしています。

収納扉はインテリアシールで装飾され、鏡で装飾を増殖とな(どや!)。

窓先は抜けていて、ちょっぴり京都タワーが見えます。


続いては307号室。

玄関の靴置き場がステキです。

10足まで置けますので、年頃のオシャレさんでもローテーションが上手く組めそう。

靴箱の対面には、アームを付けるとフレキシブルに増える収納。

鍵を置けるような飾り棚と、カサを引っ掛けるポールは標準装備。

日々の生活動線を気にするA型の心を掴んでいます。

室内は落ち着いた雰囲気。

万人に受け入れられそうな、ナチュラル系のデザイン。

収納の床板は可動式で、簡単に高さを変更出来ます。

棚を1枚抜けば、デスクになるという算段かと。

これだけ万人に受けそうな仕様にしているにも関わらず、キッチンはイタリアンレッドになっています。

この辺はノリなのかも知れませんが、賃貸住宅を遊ぶという感覚に個人的にとても好感が持てます。


お次は308号室。

洗濯機置き場をストリングスカーテンで、ほのかに目隠しをしています。

吊り収納が、室内のデッドスペースを収納に変えています。

ベッドを低く設定しているのも、吊り収納とのバランスを考えてかなと。

ちなみに、学生だけでは不安な施工作業は大工さんの助けを借りて行ったそうです。

照明はリモコンで操作します。

小さな工夫の数々。

L字の収納を組み合わせて作られた、テトリスのような飾り棚も良い感じです。

「壁はこんなにも活用できるのだ」と、アイデアを出された学生さんの現在の住まいに対する不満の形ではないかと勘ぐってしまいます。

収納の扉には花柄のステッカー。よく見ると取っ手も花柄です。

毎日触れるトコロなので、可愛いを選択するのは正解だと思います。

pinはアクセサリーを飾るためかなと。

重量のあるモノはpinには掛けられません。窓からは京都タワーがちらり。

この感じだと、もしかすると大文字焼きの送り火もチラッと見えるかも。


こちらはムードある仕上がりの310号室。

赤いソファにシックなインテリア。そして和風のペンダントライト。和モノも使いようです。

男性女性のどちらにも、好む方がいそう。

ブラインドを下ろした方が、間接照明の効果もあってムーディーになります。

ベランダは近隣マンションからの距離を考慮して、目隠しがされています。

ちなみに、事前にプレゼンをしたプランがこちら。

おかげさまで、部屋ごとに違いを楽しめました。


家具が置かれていないプレーンな専有部もあります。

こちらは301号室。


続いては白いクッションフロアの敷かれた107号室。

専用の庭が付いています。

現状回復が必要なのでご自身での作業が必要となりますが、個人的にはウッドデッキを敷きたいトコロ。


自転車と原付の駐輪場は階段脇にあります。

バイク置き場は正面玄関に向かって右手。

LDKの脇となります。


最寄り駅は各線東福寺駅。京都駅まで1駅、徒歩17分と歩けない距離ではないかと思います。

駅前にはコンビニ有り、タコ焼き有り、飲食店あり。

賑やかな感じではありませんが、銭湯や古い街並みも残り、京都らしい穏やかな暮らしになりそう。

電車に乗ってからは、JR奈良線で京都駅が3分、烏丸御池駅は15分程度と中心部へのアクセスは良好で、京阪本線を使えば、祇園四条や七条にも1本です。

京町屋を改装したシェアハウス「京だんらん 東福寺」も歩いて数分の距離にあるので、合同のイベントなども考えているそう。


管理・運営は「株式会社八清」さんが行います。

建築と不動産、両方の視点から京都に残る伝統建築と町並みを生かし、古くなった物件に新しい息吹を吹き込めるステキな会社と思っています。

京都を愛してやまないスタッフの皆さんが、とても楽しそうにお仕事に取り組んでいる姿が印象的です。

今回の京都女子大学の学生を巻き込んだ企画も、社内の提案からはじまったそうなので、好奇心や興味に対して純粋に取り組み、チャレンジ精神に溢れる社風なのだと思います。

街並みと暮らす方々との関係性を考えて、接していける気持ちの良い方々で、一緒に散歩をした際には、築古の建物が持っている個性的な窓や建具を見ては、歴史的な背景などを熱心に教えてくれました。

ちなみに、蔵もお好きなのだとか。

なかなか空室が出ないかと思いますが、運良く空室情報を見付けられたら、コチラからお問合せ下さい。


シェアハウスの近くには、新幹線を正面から見られる素晴らしい鉄ヲタスポットがあるというので案内してもらいました。

鉄道とカメラは相性が良いのです。

(サトウ)

JR奈良線・京阪本線「東福寺駅」から徒歩約5分。JR東福寺駅から京都駅までは一駅、特急停車駅の京阪本線七条駅まで徒歩約9分と、アクセスのよい立地にあります。3階の一部の部屋からは京都タワーも望むことができ、コーポイチハラから京都駅まで自転車で約6分...

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