そばにいるだけで

シェアハウス専門ポータルサイトのスタッフによる、シェア生活を楽しむための探検レポートブログ。東京、神奈川、千葉、埼玉、 そして全国各地のシェア賃貸住居をひたすら探検する専門ポータルサイトの隊員達。明日はあなたの物件へ・・・!?

子供と一緒に入れるシェアハウス、ありませんか?


僕の住んでいる街には、小さな保育所があります。

裏路地にある戸建てを改装した親しみのある建物は、あまりに街並みに溶け込み過ぎていて逆に気になっていたのです。そんななか、縁あって「れまし亭」を訪問したのはつい最近のこと。ほどなくして、オーナーの奥様があの保育所の運営者だと知りました。

「子供と一緒に入れるシェアハウスはありませんか?」

数は多くはないものの、数年前から月に数件、ひつじ不動産にはそんな問合せが寄せられています。そしてそのなかには、母子での入居先ということでのお問合せも目にしていました。

親子の大切な暮らしの場の選択肢として、シェアハウスを思い浮かべてくれること。

その事実を嬉しく思うと共に、果たして住みたい人がいるというだけで、責任ある住まいの提供というものに踏み込んで良いのだろうか。そんな思いから、ひつじ不動産ではこれまで、単身者向け以外のシェアハウスというあり方に対して長く慎重なスタンスをとってきたのでした。

このあたりの話はまた別の機会に発信していくことになると思いますが、ともかくも子育て世帯の思いに対して、僕らもこれから、じっくりと向き合っていくことを決めました。

もちろん、「志」や「想い」あるいは「期待」だけでなく、シェアハウス運営を何年も経験し、その面白さも難しさも熟知した複数の事業者さんから手が上がり始めた状況は、その方向性の大きな下地です。

今回の探検隊は、視点の持ち方としては「自分」よりも「子供」を中心に、建物全体を見たほうが生活をイメージできるような気がします。

誰のために住むのか?という問いに対して、迷いなく「子供!」と言える方は、まず向いているのではないでしょうか。もちろん、苦労の絶えない子育てのなかで、日々対話できる複数の「大人」の存在も、付随する貴重な価値ではあるでしょう。

さて、れまし亭の場合、入居は「シングルマザー」に限定せず、子育てに興味のある方や、シングルファザーもOKです。ただし、逆に子育てに興味のない方はNGとなります。

1Fにはオーナーさん(男性)の生活スペースがあり、家にいることも多いとか。ちょっとしたことですが、その安心感は精神的にもプラスに働くかもしれません。


いたって普通の住宅地に建つ3階建ての戸建て住宅。

いや、よく見れば周辺と比べても敷地はかなり広めです。建物も随分と大きい上に、敷地はぐるりと塀で囲われています。空から降ってきて平屋に合体したような上階の形が特徴的。

よく見れば、なかなかにユニークな建物です。

さて、門扉の奥の小さなステップを上がって、正面玄関へ。

煉瓦タイルの塀には、シンプルなサインが。

玄関の鍵は機械式のナンバー・ロックです。

では、ガチャリと金属音を鳴らして内部へ。


玄関を開けると、そこには開放的なホールがお出迎え。

この「空間のゆとり」は、都心をある程度離れた郊外物件の魅力のひとつ。オープンな右手の棚は靴置き場です。

上半分は和を意識した、うぐいす色の壁紙。何気なく棚板から伸びている桜の枝は、以前からあったのだとか。

手前の土間には板が置かれていて、靴を脱いでも歩けるようになっています。

やんちゃな子供達の事を考えれば、こういった地味な工夫は特に効いてきそうです。

玄関ホールに置かれた立派な臼は、正月の餅つきで実際に使っているものだとか。

正月の餅つき大会、期待できるかもしれません。

ちなみに家の中は、全体にいわゆる昭和後半以後の日本的な住宅の趣。子育て環境としてシェアハウスを捉えるならオシャレの前にやることがあると思いますが、その目線ではなかなか良いのではないかと。

それでは、玄関ホールの脇にあるリビング・ダイニングへ向かってみます。


玄関ホールから見た位置関係は、左からキッチン、正面にダイニング、右手にリビングならぬ、居間。

ダイニングの奥には、気軽に出られる中庭もあります。

全体的に派手さはありませんが、床を見ると畳を含め段差が少ないのは、幼いお子さんにとっては有り難いポイントかと。

玄関ホールや中庭までふくめて抜けのあるひと繋がりの空間は、遠くからでも子供の姿が確認しやすそうです。

結果的になのだと思いますが、視界を遮るような大きなモノはありません。子供視点で見ると、かくれんぼができないのは残念な気もしますが・・・ま、それはそれとして。

奥の6畳の居間は、主に子供が遊ぶためのスペースといったところでしょうか。

畳は少しぐらい頭をぶつけても痛くないし、滑りすぎないので、やんちゃ盛りのお子さんを遊ばせておくには良い場所でしょうね。

カラフルなタンスは、共用部に子供のおもちゃなどを置けるように用意されています。

タンスの上にはノートタイプの共用PCもあります。

立派な切り株のテーブルは、けやきでしょうか。

傍らには子供用のチェア。

和室にはプレイマットなども置かれていました。さすがオーナーさんは保育所を運営しているだけあって、色々揃っています。


キッチンカウンターの脇には、ダイニングテーブルが置かれています。

DVDプレイヤーも設置されていて、これはお子さんの喜ぶジャンルのDVDが蓄積されていきそうな予感。

映像を見ながらワサワサと踊れるスペースもたっぷりですし、こういう贅沢は子育てシェアハウスの大きな強みになっていくんでしょうね。

TVの前から見ると、こんな感じ。

開けっぱなしのドアは、水回り設備のスペースにつながっています。

今度は反対側から見てみると、オーナーさんの居住スペースへと続くドア。

全体的に何かとモノは多めで、テーブルの上にもちょっと不思議な代物を発見。

お茶が入っていると思うのですが、元は日本酒のラベルかと。

ダイニング側の食器棚には、クリスタルや切子など、お酒が美味しくなりそうなグラスが並んでいます。

大人ゾーンです。良いグラスは乾杯の時に良い音を奏でるのです。

普段使いの食器類は、キッチン側の棚の中に。

写真は一部だけですが、大きさや深さが異なるお皿が豊富にあるので、盛り付けに困ることは無いかと思います。ざる豆腐もできます。


続いてはキッチンを見てみます。

ダイニング側がカウンターになっているのですが、キッチン家電が置かれているので、現状では並行作業にはひと工夫いりそう。

おそらく、かなーり広いシンクの中央にでもまな板を渡して作業する感じが出てくると思います。

そして、汚れてもサッと拭き取るだけ、のIHコンロ。

嬉しい食洗機も置かれています。

奥にチラリと見えますが、ドリンク用の冷蔵庫もあります。お酒用冷蔵庫としていれば、子供がジュースと間違って飲むという事故も防げるのかなと。事実、撮影時はお酒しか入っていませんでした。ん??

さて、お子さんに合わせて夕飯の時間も割と重なるでしょうから、入居者同士でご飯を一緒に食べたりする事がかなり多くなりそうです。このあたり、単身者向けのシェアハウスとの大きな違いのひとつになるのでしょうね。

そして、ということは・・経験値のある事業者さんはピンと来そうですが、おそらく水回り設備の要件はかなり変わってきそうです。


続いて、リビングから気軽に出られる動線が嬉しい中庭へ。

耳を澄ましてみると、鳥のさえずりが聞こえます。

掃き出し窓の脇で、透き通る鳴き声を響かせるのは桜文鳥。

実は、オーナーさんのペットです。ペットと暮らす経験もまた、若い親子の都会暮らしでは意外と得がたいもの。

岩の上には、手作りの餌場が組まれています。

聞けばオーナーさんが餌付けをしていて、時には珍しい鳥もやってくるのだそう。

撮影時はキジバトが遊びに来ていました。自然とゆるやかに触れ合える環境、なかなか良さげです。

建物側には、露店を出せるほど本格的な鉄板セットがごろり。

ガスなので火力調整もカンタン。BBQだけでなく、焼きそばやお好み焼きなども大いに盛り上がりそうです。

どうやらあまりに重く、もはや移動が困難なのだそうで、中庭に常駐します。近隣の子育て世代の方々を交えてBBQパーティーも開催予定だとか。

そして、個人的にいたく感心した設備が、中庭に置かれた二槽式の洗濯機。

幼いお子さんと暮らしていると、粗相は付き物。

もちろん屋内に洗濯機は用意されているのですが、有事の際に利用していただけばとの配慮から用意されています。同じ洗濯機だと洗濯する方も気を遣うと思いますので、とても有り難いのでは。他にも中庭の嬉しいポイントとして、洗濯機脇の洗い場と物干しスペースがあげられます。


では、続いては水回り設備を見てみます。バスルーム、洗濯機、乾燥機、洗面台と主要な設備がこのあたりに集約されています。

洗濯をしたい時は、リビング側から見て正面にあるドアをクイッと開けます。

すると、洗濯機が出てきます。

奥は脱衣室で、洗面台が置かれています。

バスルームとの位置関係はこんな感じ。

洗面台の対面には、もう一台の洗濯機とコイン式の乾燥機があります。

注目すべきは竹の床。

住宅で使われているのは初めて見ました。

デコボコしていて、不思議な感覚。

乾燥機はガス式なので乾きは早いかと。

ただ、ほとんどの専有部にベランダが付いていて、さらに広い中庭もあるので梅雨時や雨天時の利用が主になりそうです。

ちなみに洗面台の天板は木製のため、濡らしたら早めに拭いた方が良さそう。


続いてはバスルームを見てみます。

開けてビックリ。すごく立派な石風呂がそこに。

大きい窓がステキです。壁の羽目板はひのきだそうな。

風情もあり旅館の部屋についてる風呂のよう。洗い場も広いので、お子さんと一緒にのんびり過ごせそうです。

洗い場を挟んで浴槽の反対側には、サウナもあります。

暖まるまでもの凄く時間がかかるそうなので、運用については検討の余地アリだそうですが、サウナの日を決めて使う形になると思います。


トイレと洗面台は各フロアにあります。

1Fトイレは階段下です。

トイレ内には大きめの手洗い場もあります。

これも、子供の利用を考えるときっと便利な設備です。


では、階段を上がって2Fを見てみます。

階段上には、転落防止の為に柵が取り付けられています。

今後、簡単には開けられないよう変更をする予定だそう。

階段を上がるとすぐに、3Fにへ続く階段があります。

廊下に面して洗面台があり、突き当りのドアがトイレです。

振り返ると、玄関ホールの吹き抜け。

立体的な構造です。

左手を見ると、2Fのミニ・リビング。

そのまま、するすると奥へ進んでいきます。

こちらが2Fの、チェアとローテーブルが置かれたミニ・リビング。3つの専有部が、この空間を囲むように配置されています。

左手に201号室、廊下の奥に202号室、右手の引き戸の先が203号室。

掃き出し窓からはベランダへも出られます。

反対側から見ると、ミニ・キッチンが確認できます。

お湯も沸かせるので、乳児がいる場合、哺乳びんの煮沸消毒もOK(乳児OKかどうかはご確認を)。

もちろん、お茶やコーヒーなどもどうぞ。

使わない時は、観音開きのドアをパタンと閉めれば目隠しできます。

廊下から出られる位置に、ちょっとした物干し場もありました。

囲いがあるので、デリケートな洗い物に便利そうです。


それでは、専有部を見てみます。202号室はナンバー式の鍵。

8畳の和室です。

部屋の中は重心の低い生活になります。

座椅子は天童木工でしょうかね。

ベッドは用意されていますが、押し入れもあるので、布団生活も良いかも知れません。

親子で一緒に、布団を上げたり、下げたり。これはこれできっと、素敵な思い出になるはず。

大きな和室を備えた家は絶対数が少なくなってきているような気もする昨今。こんな和室で幼少期を過ごすのは、都心周辺ではユニークな体験になるのかもしれません。

天井の節が顔に見えたりするのを、ずっと覚えていたりするんですよね。

ベランダはミニ・リビングと繋がっています。


続いては203号室。

こちらも8畳の和室。どっしりとしたテーブルが置かれています。

インターネットは電力回線を使用するPLCで、コンセントから接続します。

ベランダには物干し竿もあります。

ベランダから中庭を見るのも良いですね。

中庭が騒がしかったら、チラリと確認して合流できるのではないかと。


では、続いて3Fへ。

3Fには、専有部が2部屋。

廊下に洗面台があり、洗面台の奥がトイレです。

洗面台の対面が301号室です。


では、引き戸をシャッと開けて301号室へ。

こちらは13.8畳と一番おおきな部屋。

窓側で横になって、ゴロゴロ回って反対側の壁までたどり着く頃には目が回っていると思います。

押入れの他に、引き戸の脇にも収納スペースがあります。


最後の専有部はフローリングの302号室。中庭を向いたベランダが付いています。

ロッキングチェアが置かれています。

窓は2面にあるので、日当たりは良好。風通しも良し。

クローゼットも大容量です。

お子さんに必要な荷物は、意外とかさ張ります。でも、このくらいあれば子供が2人いても大丈夫そう。

ベランダでは物干しもできますし、屋外用のコンテナを置くと収納スペースにもなります。

で、ベランダからは、目の前にスカイツリーが見えます。

あ、間違えました。普通の鉄塔でした。


自転車置場は、建物脇の道路を挟んだ場所にあります。

屋根付きです。

オーナーさんの作業道具が片隅に置かれていますが、自転車も結構な台数を置くことが出来ます。家の前には6台程度は置ける駐車場もあります。やはり郊外での生活には車があったほうが便利ですが。お子さんがいらっしゃれば尚のこと。

ということで、ニーズを見越して駐車場にはシェアカーを用意するのだそう。

ちなみに気になる学校や幼稚園ですが、私立青徳幼稚園が5分、青柳小学校が7分、川柳小学校が5分、市立青柳保育園が5分と、とても近くにあるので目も届きやすいかと思います。

車があれば、ご近所のショッピングセンターや、託児所もフル活用できるはず。

歩いて行ける距離ではありますが、買ったモノを運んだりするには、やっぱり車が便利。最寄りのショッピングセンターには託児所のほか、大型スーパー、100円ショップ、ドラッグストアなどが入っています。

草加市のシルバー人材センターが運営する託児所「のびーすく」は、なんと¥1200/月で利用できる破格の設定(すごい)。さらに赤ちゃん広場の一時利用も¥100/月と、とにかくお財布に優しい。

0-3歳児が対象となりますが、働くお母さんには強い味方になりそうです。栄養士さんや保育士さんの相談会も定期的に開かれているそうなので、その道のプロに相談できます。

ま、オーナーの奥さんがプロですので、まずはそこが一番頼りになりそうな予感はあります。


さて、最寄り駅は東武伊勢崎線松原団地駅ですが、バスで13分と、正直「駅近!」などとは全然言えません。

また、シェアハウスからバス停までは歩いて6分。バス利用の際は30分程度の時間を見ておいたほうが良さそうです。

ただ、循環バスの往来頻度はかなり高そうなので、不便というわけでもなさそう。都心からの転居ではさすがに戸惑いを感じるかも知れませんが、それ以外の地域からなら、案外納得できるレベルかもしれません。

近くに大学がある関係で、松原団地駅前は飲食店が多く活気があります。また、東武伊勢崎線は半蔵門線と直通運転をしているため、お隣の草加駅で乗り換えると、意外にも渋谷まで1時間程度で直行できてしまいます。あら、びっくり。


運営は「れまし亭」さんです。オーナーさんは清掃関係の会社を経営されていて、奥様は新宿区で保育所を運営しています。

人と人のつながりを大事に考えている、いい意味の親父さんです。

お酒も飲むし、BBQやイベントなどの集まりも好き、料理も得意という事で、キッチンには魚をさばくための包丁も備えてあります。周辺は新興住宅地なので、ピカピカの新居を購入された子育て世代の方も多いそう。今後も今まで以上に入居者を交えて、ご近所さんとの交流も図っていくつもりだそう。

れまし亭は、リフォームしたてのピカピカの家というわけでもありません。敷地も広くとても大きな家ですが、どちらかと言うと普通の家です。でも、子育てという現実を前にすれば、たぶんピカピカやお洒落の前に大事なことが、単身者向け以上にたくさん、たくさんあるのだと思います。

育児には、実際の体験を基にした正しい情報がとても大事。入居者さん同士はそれぞれの経験を自然に共有することになるでしょうし、困った時に、それこそ育児のプロであるオーナーの奥様に相談できる環境はとても心強いもの。

特にお互いの年齢が近い子供同士は長い付き合いになるかもしれませんし、服やモノの融通が出来たりもするでしょう。ひとりっ子だったら、新しく兄弟ができたような賑やかな生活になるはず。学ぶことも多い、素敵な住まいになるかもしれません。

「ささえあう」という表現は個人的には使いたくないのですが、子育てをする上で、お互いがただ「そばにいるだけで」楽になる、どこかで心の支えになるような事も多いと思います。

子供達が、そして他のシングルペアレント達が「そばにいる」住まい。まずはコチラからお問合せをどうぞ。

もちろん入居については自分の目で、足で見極めて、慌てずにじっくりと考えていけば良いと思います。


実家が転勤族だったせいか、幼馴染のいる友人が羨ましかった記憶があります。

南ちゃんみたいな。

(サトウ)

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